2011年4月27日水曜日

CLOS DES PAPES

RED
1998
CLOS DES PAPES
CHATEAUNEUF-DU-PAPE
PAUL AVRIL

後輩が購入を勧めてくれたワイン

世界は狭い
家の前で出かける準備をしていると、一人の女性が声をかけてきた
サングラスをかけていたので、最初は全くわからなかったが、素顔を見て驚いた
初めてロンドンに赴任する直前の半年間、「東京」で私に英語を教授してくれた方
年はまさに1998年
本当にお世話になったのだが、ロンドンに赴任以降、特に連絡は取り合っていなかった
数年前に退社されたとは聞いていただけである

それが、まさか「ロンドン」の「ハイゲート」の「このストリート」の「この家」の前で、10年以上の時を経て出会うとは

聞けば英国人とご結婚されて、ご近所に住まわれているとのこと
これから家族ぐるみのお付き合いをさせていただこうと思う

先週末、化石を取りに海岸に行った
18世紀に建設された灯台がある、静かな田舎町
貝の化石がたくさん見つかったが、この化石との出会いは、彼らが土に埋もれてから推定5500万年を経たもの
こちらは驚きというよりロマンがある

さてワイン
適度にレンガ色になっている
濃い赤
樽の香りは一切しない
葡萄本来の香りが前面にでている静かな感じ
シャトーニュフのワインは「強い」というイメージがあるが、このワインにはない
アルコール度数が高いにも関わらず、瑞々しさがある
味覚は未体験のもので表現が難しい
あえて言うなら、よく熟した焼きりんごに、田舎で取れる色の濃いハチミツをかけたような、そんな感覚

翌日に一口分残していたが、味が若干落ちたものの、十分のめるレベルだった

このワインは素晴らしい
今年のベスト10に入るものと確信する

デキャンタは必須
最低1時間は待ってから飲みたい

2011年4月24日日曜日

CHATEAU GRAND DESTIEU

RED
2006
CHATEAU GRAND DESTIEU
SAINT EMILION
LONDON HOME

暗くなってきた
庭の大木の葉が揺れて、やわらかい風流れる雰囲気は捨てがたいが、若干雨が降ってきたので部屋飲みに移行

このワインは、サンテ・ミリオンのシンデレラワインの一つ「LE DOME」の生産者が違う地区で作ったワイン
シャトー・テシエも相当バリューなワインだったが、これはどうか

面白いワイン
フレンチオークの樽香がはっきりと出ている
凝縮感もあり、雑味もゼロ
ジャムのような果実味を感じ、アフターも長い

ただ、なんとなく「コンサルタントチック」な印象
「LE DOME」は飲んだことがないが、テシエとこのワインは方向性が似ている
ボルドーでは「テロワール(地味)」を大切にしているが、この生産者はどちらかというとやはり「高品質」にフォーカスを当てているのが感じ取れる

「テロワール」を言い訳にして、いい加減なワインを造っている生産者もたくさんいるので、私はどんなに(P氏チックだと)批判されようが、「努力ワイン」が好きだ
ただ、どこで作っても「似たような味のワインができる」のはやはりさびしい

この生産者もすでに知名度があるのだから、少し地味に傾いたワインを造ってくれればもっと好きになるかもしれない

いろいろ書いたが、いいワインであることは間違いない

SASSOALLORO

RED
2007
SASSOALLORO
JACOPO BIONDI SANTI
LONDON HOME

バーベキュー第二弾
外で食べるときは、やはり香りがとび勝ち
味のはっきりしているイタリアンワインで勝負
このワインは、先日のトスカーナ旅行で購入

ビオンディ・サンティの6代目が作るモダン・イタリアン
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノは彼の父親のワイン

予想していたより穏やかでやわらかいワイン
凝縮感も適度で、P氏を意識して不自然なまでに凝縮感を高めるワインとは一線を画している
ベリー、カシスを感じさせる味わい
腐葉土の香り

味に変化は見られなかった
もう少し寝かせてから飲むとまた違った印象をもつかもしれない

CLOS MONISTROL

WHITE SPARKLING
2007
CLOS MONISTROL
EXTRA BRUT
WINEMAKER'S SELECT

どこで買ったかの記憶が定かではないワイン
初夏の自宅庭バーベキューで抜栓

酸味が若干先にたつワイン
泡は若干荒め
深みが若干足りない

すべてが平均的で、没個性に感じる
悪いワインではない

ただワインのエキスパートである客人を唸らせるには程遠いワイン

2011年4月22日金曜日

LE GRAND BLANC

WHITE
NV
LE GRAND BLANC
VIN DE TABLE
PROVANCE
DOMAINE HENRI MILAN
LONDON HOME

最近は日が長くなり、夕方になっても明るい
HIGHGATE駅から自宅までの道が好きで、帰りはいつもゆっくりめにあるき、道沿いの木々や様々な花を楽しんでいる

写真はまさに、午後8時近くの帰り道風景
ロンドン中心部から地下鉄で25分、そして駅から徒歩5分の場所
本当に自然が豊かな住宅街だと思う

そしてこの帰り道に、夜に飲むワインを考える
この柔らかな光と、心地よい風を感じると、「あのワイン」が思い浮かんだ

ワイン自体は「テーブル・ワイン」にカテゴライズされている、等級でいうと最下層のワイン
ただし普通のワインではない
なぜなら、あの近所のワイン屋で強い推薦を受けたワインだからだ
プロバンスのワインというのが今日の気持ちにぴったりとはまる

色はやや濃い黄色
最初の一口は、透明感のある薄口
清水を感じるくちあたり
どこかグレープフルーツの良い意味での苦味を感じる
シャルドネでないことは間違いないが、なんの葡萄かはわからない

時間が経つにつれこのワインにも大きな変化が現れる
どんどん力強くなる
そして花の香りが広がり、グレープフルーツに加えて、南国フルーツのどことない甘みを感じられるようになる
軽い苦味は完全に消失
やや甘さを感じるリッチなワインに変身

店主は「アンリ・ミランは仲の良い友人ではあるが、それを理由に勧めているのではない。このワインが本当にいいから勧めている。有機栽培で、丁寧に作られたワイン。彼はあえてAOC規格を無視して、良いワイン作りを追求している」と熱っぽく語っていた

彼のお勧めワインはたいてい驚きに満ちている
今回の素晴らしき「VIN DE TABLE」でも驚かされた
また、素晴らしいワインディナーとなったのは言うまでもない

CONO SUR BRUT

WHITE SPARKLING
NV
CONO SUR BRUT
BIO-BIO VALLEY
LONDON HOME

英国の大手ワインリテールが倒産
私の最初の赴任時に近所にあったのでよく使った覚えがある

そのときはワインをほとんど知らなかったので特に感想はなかったが、久しぶりに入ってみるとワインのセレクションに大きなへだたりがあった
やはりオーストラリアや南米などを中心とした新興国ワインに傾きすぎており、安い価格帯を中心の品揃え
もちろんおいしくて安いワインというのが理想だが、やはり安いワインが超えられない壁もある
それに安いワインはスーパーで買うことができるのだ
ワインに興味がある人を満足させられず、ワインに興味がない人はスーパーに行く
要は中途半端なのだと思う

おかげで今は6本買えば合計金額から20%オフのクロージングセールの真っ只中
ただ上に書いたような品揃えなので、正直ほとんどのワインに興味が持てない

唯一光っていたのがコノスルのスパークリング

夏になってきたし、自宅の庭で長い夕暮れを楽しみながら飲むのに適していると思い複数本購入

これが驚くほどよいワイン
色はライムグリーン
程よく細かでクリーミーな泡
シャルドネ中心と思うが、これにくわえ、リースリングのミネラル感とスッキリとした甘さが、酸味をまろやかにしてくれる
辛口と甘口の間くらいか

それにしてもコノスルのコストパフォーマンスは高い
今年のベストバリュー・ワインの一角を占めることは間違いない

http://kotaro-wine-diary.blogspot.com/2010/12/cono-sur-20-barrels-pino-noir.html

http://kotaro-wine-diary.blogspot.com/2010/09/cono-sur.html

このワイン、あと6本買いに行くことになるだろう

※BIO-BIO VALLEY(「チリワイン辞典」より抜粋)
フランスのメドック地方とよく似た気候条件の地で、長らく地元消費用ワインを産してきたが、イタタ・ヴァレー同様、ここ数年で新たな高品質ワイン産地として生まれ変わろうとしている。

この地域の特徴は、年間1300mmを超える雨量によって育まれた豊富な地下水と、夕方に発生する霧にある。寒冷な気候のため、収穫はチリ中央部の産地よりも1ヶ月以上遅れる。
シャルドネ、ゲヴェルツトラミネール、リースリングなどの白品種の栽培に適しており、ヨーロッパの産地と同様、酸味のしっかりした良質なワインを造ることを可能にしている。
また、内陸の平野部や沿岸の傾斜地で、ピノ・ノワールやカベルネ・ソーヴィニヨンなどの赤品種においても興味深い成果を上げている。

栽培品種:
Cabernet Sauvignon(191)
Pinot Noir(168)
Sauvignon Blanc(41)
Chardonnay(196)
Moscatel de Alexandria(664)
Riesling(33)
Gewürztraminer(13)(*ha)

2011年4月20日水曜日

BOURGOGNE

RED
2008
BOURGOGNE
VIEILLES VIGNES
DOMAINE VINCENT GIRADRIN

近所のワイン屋ご推薦

さすがにジラルダン
最初から、ぐっと来るものがある
ピノノワールの特徴を上手くだしたワイン

この作り手は、ルイ・ジャドと並び安定感と信頼感がある
そういう意味で広域名ワインは楽しめる

古木から取れたワイン故の複雑さもある

よくできた一品

2011年4月16日土曜日

BATAR

WHITE
2008
BATAR
AGRICOLE QUERCIABELLA
TOSCANA
IGT
RESTAURANT IN LUCCA

BUTTERFLY RESTAURANTのソムリエ推薦ワイン
聞いたこともないし、見たこともないワイン
しかもIGT(フランスでいう、ヴァン・ド・ペイ)

しかし、私のワイン好きを聞いてから、このワインを推薦してきた
そういう時は耳を傾けるのがいい

初夏の陽気
静かな庭に面したレストランで舌鼓をうちながら、きりりと冷えたこの白を飲む
それだけでも気持ちいい

しかしこのワインの深さは、30分経った頃に現れる
バターのようにねっとりとした下触り
濃く、はっきりとした味わいの中の複雑さ
りんご、グレープフルーツ、パイナップルが一緒になった感覚
そして若さゆえの瑞々しさ
たっぷりとしたミネラル感
ただ太陽を浴びたワインではない、バランス感もある

考えられないほど傑出した白ワイン
このワインは昨年のコシュデュリを飲んだときと同じ驚きがある
しかもIGTクラスという

http://kotaro-wine-diary.blogspot.com/2010/02/meursault.html

http://kotaro-wine-diary.blogspot.com/search/label/2010%20BEST%20WINE

間違いなく今年のベスト10入りのワイン
手に入るなら、とにかく手に入れたい
例のワイン屋さんにはすでに探してもらうよう依頼
吉報を待ちたい

※イタリアワインの分類
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%B3

SPUMANTE

PROSECCO

DI CASA CORNER
TREVISO

気持ちいい昼下がりのランチのお供
紐で縛ったキャップ
桃の天然水のグレープフルーツ版
泡は荒いがアルコールが低い分(11度)、素直な出来上がり

食事の邪魔をしないワイン
冷たくして飲むのが吉

BRUNELLO DI MONTALCINO

RED
2003
BRUNELLO DI MONTALCINO
COL DI LAMO
HOTEL IN LUCCA

LUCCA旧市街のワイン屋で購入

人目を引く明るいオレンジの現代的なエチケット
バルバレスコと迷ったが、昨日バローロを飲んだこともあり、最後はエチケットだけで選択

凄まじい凝縮感
果実の塊のようなワイン
しかしある程度歳を経ているため刺々しくなく、フレッシュであるが優しい
さらに樽香がしっかりとついており、新樽比率が高いことを窺わせる
恐らくパーカーポイントは高いのではないか

時間と共に変化するワインではないが、このレベルのワインでデイリーワインに近い値段は驚き

記憶にとどめるべきワインのひとつ