2011年5月15日日曜日

SAGRANTINO DI MONTEFALCO

RED
2004
SAGRANTINO DI MONTEFALCO
DUCA ODOARDO
TERRE DE LA CVSTODIA
LONDON HOME

先日のトスカーナ旅行で購入
レストラン・バタフライのソムリエが、「いまやモンテプルチアーノ・ダブロッツォよりも、ここがお勧め」と語っていたのを思い出し、生産者は特に選ばず購入

抜栓直後は、チョコレートの香りが強烈
カカオ、ブルーベリージャムが後に続く
タンニンが強く、舌にざらつきを覚えるほど
もしかして、オリが溜まっているのかと疑い、何度もグラスを覗き込む

デキャンタに移して30分
先ほどのざらつきは嘘のように消え、滑らかな舌触りに
とげとげしさが抜け、丸いワインに変化
余韻は長く、底力があることを示している

90年台前半にDOCG認定された新しい地域
小さい地域の中で、新しい生産者が切磋琢磨しているという
日本ではめったに見ることのできない地域のワインだけに、今後のイタリアワイン研究では注目していきたい

2011年5月10日火曜日

CHATEAU SOCIANDO-MALLET

RED
1995
CHATEAU SOCIANDO-MALLET
LONDON HOME

祝い酒のメインに何を空けるか思案した
ふとこのワインが目についた

ソシアンド・マレには格付がない
ボルドーワインの教科書によれば、「もし今格付をやり直せば2級は間違いない」程の品質を誇る
無格付であっても、本質が伴えば必ず評価される
逆に本質を前にしては、格付(クラス)は無意味だということ
そんな戒めに似たメッセージを伝えるワイン
様々な人に感謝しつつ、今日このワインを飲んだことを忘れないで精進しよう

抜栓し、一口味見をして即座にデキャンタに移す
シャンパーニュを飲みつつ、45分放置

考えられないフレッシュさ
これが95年のワインとは信じられない
昨日取れた葡萄かのように、しっかりした果実味を表現している
私の好きなバラの香水
そしてバックには腐葉土のやわらかい、そして暖かいふわりとした感覚
甘さもあり、昔ディジョンで買ったクレーム・ド・カシスを思い出す
タンニンも程よく溶け込んでおり、まったく荒々しさを感じない

期待をはるかに超越したワイン
去年2007年のワインを飲んだがまるで別物

http://kotaro-wine-diary.blogspot.com/2010/03/chateau-sociando-mallet.html

熟成のパワーが実感できるワイン

CHAMPAGNE

ODP SPARKLING
NV
CHAMPAGNE
ODP(OEIL DE PERDRIX)
JOEL MICHEL
LONDON HOME

今日はお祝い事があり、とりあえずシャンパーニュを開ける
ほとんど飲む口実を探しているようなものだが。。。

このワインも近所のワイン屋がシャンパーニュでの買いつけで発見した超小規模生産者のシャンパーニュ
非常に熱心に勧めるので、促されるまま購入
セールス・トークは、「これは白とロゼの中間。当然すべて有機栽培」
ラベルも美しく、葡萄の中に鶉(ウズラ)が一羽描かれている

シャンパーニュ・グラスに注ぐとその意味がわかる
白ではなく、ややピンクがかったオレンジ色をしているのだ
白とは違うし、かといってロゼのようにはっきりとしたピンクでもない

泡は決め細やかで、クリーム状とはいかないまでも上品な発泡を感じる
最初の一口でこのワインが他のシャンパーニュとは異なることがわかる
飲み口は白だが、必ず後味に、赤葡萄の甘さを捕らえることができる
一口飲むたびに、白と赤を一度に経験できるワイン
初めての体験
すごいシャンパーニュ

あまりに興味が沸いたので、WEBで調べるがほとんど情報がない
ラベルに書かれているODPの文字を検索
すると、これがOEIL DE PERDRIX(ヤマウズラの目)という意味であることがわかる

深みのあるオレンジがかったピンク色をこう表現するという
昔「ロゼ」という言葉が定着するまでは、ロゼの代わりにこのODPという言葉を使っていたとのこと
それでラベルにウズラが描かれているのか、と納得

素晴らしいワインがなくなるのは早いもの
ほとんど30分でボトルが空いてしまった
赤ワインに移行

TEROLDEGO ROTALIANO

RED
2007
TEROLDEGO ROTALIANO
RISERVA
MEZZA CORONA
LONDON HOME

日曜日
近所のALEXANDRA PARKにFARMER'S MARKETが毎週開催されることを知り、出かける
時間も遅かったせいか、店の数は20店舗くらいだっただろうか、混雑は全くなくいい感じ

有機野菜、新鮮な肉や魚がスーパーとは比べ物にならない価格で販売されており、どんどん購入
りんご・アスパラガス・マッシュルーム・牛肉、そして生きた殻付のホタテ(DORSET産)
もうこれはバーベキューしかないという食材

どれも新鮮そのもので、食材の味を堪能しつつバーベキューは終了
続きに屋内でワインを一本

開けたのは、近所のワイン屋さんお勧めのイタリアワイン
何でもこの品種は、世界でもここでしか作られていないとのこと
値段も安く気軽に購入

変わった味
すっぱさと甘さが同居
完熟トマトをオリーブオイルで合えた感じ
深さや複雑味はないが、葡萄真っ向勝負というすがすがしさがある

時間が経過しても味は変わらないところはイタリアン
半分飲んだところで撃沈

2011年5月8日日曜日

BRUNELLO DI MONTALCINO

RED
2005
BRUNELLO DI MONTALCINO
CASTELLO BANFI
LONDON HOME

暗くなったので、バーベキューから離脱しリビングへ
こうなると赤ワインの出番
最後はイタリアワインでしめよう思い、セラーへと足を運ぶ

この家には地下セラーがある
おそらくこのストリートのすべての家にもあるのだと思うが、そこそこの広さがある
冷蔵庫など存在しなかった時代(日本の江戸末期)に建築された家なので、当時は食料保存用に使われていたのだろう

冷蔵庫のある現代では、もっぱらワインセラーとして使われるようになっており、家の所有者が設置した木のワインラックが整然と並ぶ
全部にワインを入れると間違いなく1000本は越えることになるだろう
その意味で、今はさびしい風景になっているが。。。

さて地下セラーにおいてある数少ないワインから、このワインを選択
いつ、どこで買ったかは失念

http://www.castellobanfi.com/

グラスに注いだ瞬間、凝縮された香りが鼻腔をくすぐる
強いベリーの香りに、スパイシーさが若干含まれる
また少し時間を置くと、上質のチョコレートを感じることもできる
複雑さはないものの、雑味は少なく、タンニンもうまく溶け込んでいると思う

優れたワインではあるが、やはりいつもの感想と同じで、「時間の経過による味の変化」に乏しい
イタリアワインの基本的な性質なのか、葡萄品種のせいなのか
「時間の経過を楽しむ」というワインの優れた特性に欠けるのは少し物足りない

本日はここまでで撃沈
客人を駅まで送ることが不可能になり、申し訳ないことをしてしまった

デキャンタは不要

RIAS BAIXAS

WHITE
2009
RIAS BAIXAS
BODEGAS MARTIN CODAX
LONDON HOME

バーベキュー二本目
もう庭で何回もバーベキューをやったが見えたことがある
それは、バーベキューにワインはあまりあわないということだ

特にワイン自体を楽しみたくなるような繊細なワインはご法度
それも赤の場合は目も当てられない結果になる

そもそも炭の香りが強烈であること、若干の風がグラスから立ち上る香りを飛ばすこと、が主な要因
その意味で一番相性のいいのがスパークリング、次に味のしっかりとした白だ

その意味で、このリアス・バイシャスはバーベキューにもってこいのワインだといえる
ブルゴーニュのような繊細さは全くない
スペインの西海岸沿いに並ぶブドウ畑から十分な太陽の光と潮風を受けて育つ

私は、このリアス・バイシャスからは、常に青りんごと塩のミネラル分を感じる
青りんごの透き通った酸味、そしていい塩の中に含まれる深いミネラル分(塩からさではない)が共通のベースとなっていて、その上に各ボデガの特色が現れると思っている

味の複雑さはないものの、やはり味がしっかりしており、肉を食べても味は壊れなかった

デキャンタは不要
外で楽しめるワイン

CONO SUR BRUT

WHITE SPARKLING
NV
CONO SUR BRUT
BIO-BIO VALLEY
LONDON HOME

金曜日の夕方、会社の後輩とバーバキュー
最初の一本

相変わらずいい味を出している
今日の一本で最後なので、もう一度倒産したワインショップを覗きにいかなければ

感想は前回と同じ

http://kotaro-wine-diary.blogspot.com/2011/04/cono-sur-brut.html

2011年5月7日土曜日

HERMITAGE

RED
2000
HERMITAGE
DOMAINE GERARD & JEAN-LOUIS CHAVE
RESTAURANT IN LONDON

本日最後のワイン
ワイン通の大先輩がチョイスしたもの

恥ずかしながら、ラベルを見ても作り手まで判別することができなかった
しかし、グラスに注がれた瞬間立ち上るインパクトのある香り
そして美しいルビー色の透き通った液体

どう考えても普通のワインでないことはわかった
後輩が驚いていたことは、これがシラー種100%だということだ
私も同感
ローヌ地域やオーストラリアのワインでシラー種のものを飲むことが多いが、何をどうやって作ればここまでエレガントなシラーを作ることができるのか、見当もつかない
シラー種独特のスパイシーさは鳴りを潜め、派手さは一切なく、静かな、しかし力強いエレガントさを感じる

感動の一言

このワインも今年のベスト10に入ることは論を待たない
シャーブの他のワインも試したくなった

ワインの新たな境地を垣間見ることができた
いつも新しいワインの境地を教えてくれる大先輩に感謝せねばならない

そしてこれからは、自ら新たな道を見つけて、自分なりの「隠れ家」を見つけなければならないと思う

大先輩の新天地でのご活躍を祈念しつつ

PULIGNY-MONTRACHET

WHITE
2004
PULIGNY-MONTRACHET
1er CRU
LES PUCELLES
DOMAINE LEFLAIVE
RESTAURANT IN LONDON

二本目のワイン
これも悩んだ
私にワインを教えてくれた大先輩を前にしてのワイン選びはプレッシャーがかかる
それも経験のうちだが、様々なことが頭を去来する
食事の流れ、最初のワインと次のワインとの関係、全体で飲むワインの本数、テーブルを囲む人のワインの好み、ワインのヴィンテージ、プライス

こうした状況下で80ページのワインリストから即座にワインを選ぶことのできる人は、やはり相当の経験をつんでいる人だ
私は通常ワインを選ぶときは、地域を決定してからビンテージを定め、プライスを見ながら三つのワインを拾う
そしてその後はソムリエに相談して決めることにしている
通常ならそれでいいのだが、このワインリストはそれをするにも選択肢が多すぎる

今回は大先輩との過去の会話を紐解き、地域、そして村はすぐに定まった
残りは作り手、畑、ヴィンテージ

まずは作り手
このLEFLAIVEという作り手は、グランクリュから広域名まで作る大手であるが、広域名であっても手を抜かず、しっかりとしたワインをつくる名手だ
その意味で、大事な席で外す可能性が低い作り手を選択

http://www.leflaive.fr/fr/

次に畑だ
このLES PUCELLESという畑は、最高級グランクリュ畑の一つであるBATARD-MONTRACHETに隣接しており、地層も同じものを共有している評価の高い畑
最高級グランクリュ畑のMONTRACHETの隣LES CAILLERETSのものもあった
しかし私が一昨年の夏同村を訪問したとき、このLES PUCELLESの畑を絶賛していたワイン屋があり、その記憶も手伝ってこの畑を選択した

最後にビンテージは相談
私はブルゴーニュの良年である1999年を選ぼうとしたが、ソムリエは今日、時間を置いて飲まないのであれば、2004年を勧めるといってきた
2004年といえば、ブルゴーニュにとっては苦難の年
しかし、確かにここはワイン会ではない
ワインは抜栓してすぐ飲む必要があるのだ
その意味で、ゆっくり時間をかけて開く年よりも、すぐに開く年の方がいい
また、そうした年は作り手の実力が如実に現れる年でもあるのだ
ソムリエのアドバイスに従って、2004年を選択した

抜栓直後はやはり硬い
ミネラル感が豊富で心地よい酸味もあることから、いいワインであることは直感でわかる
ただ「今すぐ」ではないのだ
ここで最初のロゼを頼むときになぜ白・赤を同時に注文しなかったのか、と後悔する
思えば、大先輩はいつも最初にすべてを決め、デキャンタにすべてを移しているのだ

ポテンシャルが発揮されないまま、半分を飲み、残りは最後に飲むことを決意
大先輩やワイン会のメンバーは当然のごとくそうしていた

最後の赤を飲み終わって白に戻るとワインは別物になっていた
酸味は完全に後退し、ミネラルのとげとげしさもほぐれ、非常に丸い、まろやかなワインに
そして良いブルゴーニュに見られる、アーモンドの香りがはっきりと現れた
なんという香ばしさだろう
うっとりとするようなワイン
さすが名手LEVLAIVEの上級ワインだけはある
その説得力がつまらないことをすべて忘れさせてくれる

素晴らしいワイン
このワインはきっと受け入れられたに違いない
選択は正しかったと思う

POL ROGER ROSE

ROSE SPARKLING
2002
POL ROGER
LONDON RESTAURANT

ワイン通の大先輩を招いての食事
80ページもあるワインリストからワインを選択するのは至難の業だ

まずワインリストの構造がわかっていないと苦しい
大まかに、フランスワインとそれ以外の各国ワインに分かれている
フランスワインはスパークリング・白・赤・デザートワインの各セクションに分かれており、その後にハーフボトルのみが同じ順序で並ぶ

この各セクションも曲者だ
スパークリングは、シャンパーニュから始まりその他の地域のスパークリングへと続く
そしてそのシャンパーニュは、ノンヴィンテージから始まり、ヴィンテージへ
白はブルゴーニュ地域とその他の地域に大別されるが、ブルゴーニュ地域は村名ごとに北部地域から南部へのオーダーで並んでいるが、その中に有名ドメーヌごとにソートされた部分もあるから悩ましい
赤も同様

初めてこうしたリストを開く人にとっては大きな苦痛となるに違いない
一度見つけたワインを、後になってもう一度探すのは、このロジックがわかってない限り難しい

思えば、こういう難しさが人からワインを遠ざける大きな理由になっているのだろう
今ではこのワインリストを読むことが楽しみの一つになっているが、ワインを始めたときはやはりものすごく困った記憶がある
本当にちょっとした知識だけでいいのだが、知っていると知らないでは大きく違う

さてワイン
ポル・ロジェは今回のメインゲストであるワイン通の大先輩に教えてもらったもの
前回は、トップキュベを飲んだが、同メゾンのほかのキュベに興味があった
大先輩の異動祝いであることも考慮してロゼを選択

http://kotaro-wine-diary.blogspot.com/2010/11/pol-roger-cuvee-winston-churchill.html

色は淡いサーモン・ピンク
泡は非常に繊細でクリーミー
ストロベリーやラズベリーの香り
なんとも上品なワインに仕上がっている

ポル・ロジェのロゼは良好年にしか作られないワイン
このワインも十分にその期待に沿ってくれている
クオリティの高さはさすがだ
素晴らしいワイン

2011年5月2日月曜日

ARIA

RED
2000
ARIA
CHATEAU DE LA RIVIERE
FRONSAC
LONDON HOME

後輩がわざわざドイツのワインショップから買ってくれたワイン

去年のベストに入るワインの異なるヴィンテージ
詳しくは下記の記述に譲るが、このヴィンテージは少し感じが違う

http://kotaro-wine-diary.blogspot.com/2010/09/aria.html

いいワインであることは間違いないが、少し甘さが少なくどちらかというとスパイシーな感じがする
2001年にも感じられた八角のような香りが少しきつめ
このワインは期間限定ワインで2000年から2005年までしか作られていないため、もしかして2005年に向けて完成度を高めていったのかもしれない

このワインはケース買いすべきかも知れないと思っている
二年に一度楽しんで24年間、熟成の過程を知ってみたい
そんなワイン