2011年5月7日土曜日

PULIGNY-MONTRACHET

WHITE
2004
PULIGNY-MONTRACHET
1er CRU
LES PUCELLES
DOMAINE LEFLAIVE
RESTAURANT IN LONDON

二本目のワイン
これも悩んだ
私にワインを教えてくれた大先輩を前にしてのワイン選びはプレッシャーがかかる
それも経験のうちだが、様々なことが頭を去来する
食事の流れ、最初のワインと次のワインとの関係、全体で飲むワインの本数、テーブルを囲む人のワインの好み、ワインのヴィンテージ、プライス

こうした状況下で80ページのワインリストから即座にワインを選ぶことのできる人は、やはり相当の経験をつんでいる人だ
私は通常ワインを選ぶときは、地域を決定してからビンテージを定め、プライスを見ながら三つのワインを拾う
そしてその後はソムリエに相談して決めることにしている
通常ならそれでいいのだが、このワインリストはそれをするにも選択肢が多すぎる

今回は大先輩との過去の会話を紐解き、地域、そして村はすぐに定まった
残りは作り手、畑、ヴィンテージ

まずは作り手
このLEFLAIVEという作り手は、グランクリュから広域名まで作る大手であるが、広域名であっても手を抜かず、しっかりとしたワインをつくる名手だ
その意味で、大事な席で外す可能性が低い作り手を選択

http://www.leflaive.fr/fr/

次に畑だ
このLES PUCELLESという畑は、最高級グランクリュ畑の一つであるBATARD-MONTRACHETに隣接しており、地層も同じものを共有している評価の高い畑
最高級グランクリュ畑のMONTRACHETの隣LES CAILLERETSのものもあった
しかし私が一昨年の夏同村を訪問したとき、このLES PUCELLESの畑を絶賛していたワイン屋があり、その記憶も手伝ってこの畑を選択した

最後にビンテージは相談
私はブルゴーニュの良年である1999年を選ぼうとしたが、ソムリエは今日、時間を置いて飲まないのであれば、2004年を勧めるといってきた
2004年といえば、ブルゴーニュにとっては苦難の年
しかし、確かにここはワイン会ではない
ワインは抜栓してすぐ飲む必要があるのだ
その意味で、ゆっくり時間をかけて開く年よりも、すぐに開く年の方がいい
また、そうした年は作り手の実力が如実に現れる年でもあるのだ
ソムリエのアドバイスに従って、2004年を選択した

抜栓直後はやはり硬い
ミネラル感が豊富で心地よい酸味もあることから、いいワインであることは直感でわかる
ただ「今すぐ」ではないのだ
ここで最初のロゼを頼むときになぜ白・赤を同時に注文しなかったのか、と後悔する
思えば、大先輩はいつも最初にすべてを決め、デキャンタにすべてを移しているのだ

ポテンシャルが発揮されないまま、半分を飲み、残りは最後に飲むことを決意
大先輩やワイン会のメンバーは当然のごとくそうしていた

最後の赤を飲み終わって白に戻るとワインは別物になっていた
酸味は完全に後退し、ミネラルのとげとげしさもほぐれ、非常に丸い、まろやかなワインに
そして良いブルゴーニュに見られる、アーモンドの香りがはっきりと現れた
なんという香ばしさだろう
うっとりとするようなワイン
さすが名手LEVLAIVEの上級ワインだけはある
その説得力がつまらないことをすべて忘れさせてくれる

素晴らしいワイン
このワインはきっと受け入れられたに違いない
選択は正しかったと思う

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